Witch さんの感想・評価
4.0
【最終】モブ顔に騙された! →意外としっかり人物描写された青春群像劇
【レビューNo.66】((最終レビュー)初回登録:2023/6/21)
コミック原作で2023年作品。全12話。
正直1話の段階では切るか迷ったが、お付き合いあるレビュアーさんの勧めもあり
「癒し枠」位で保留の予定でしたが、2話で評価が一転。これは侮れない作品かも。
(ストーリー)
岩倉美津未は中学卒業を機に、石川県のはしっこから東京の高偏差値高校へ進学した。
(高校を首席入学する位成績は優秀)
理想に燃えて鼻息も荒く、胸躍らせて初日の登校を迎えるも、いきなり都会の洗礼を
受け道に迷う事態に。そこで同じ学校のイケメン男子・志摩聡介に出会い、無事ピン
チを切り抜ける。美津未の周りには聡介をはじめ、個性的な仲間が集まりだして・・・
(評 価)
・第1-2話:意外としっかりした青春群像劇の予感?!
{netabare}・結構衝撃的なモブ顔の主人公
率直な最初の感想がコレ。のちに美少女改変され、詐欺とまで言われた伝説のモブ
顔「神のみ/小阪ちひろ」の再来かとwwwそんな容姿に加え、
・妙に気合が入っているが、どこか空回っている
・田舎育ちで純朴、天然なところがある
ってことで、1話の段階ではこの美津未のドジぶりを愛でるような「緩い日常系癒し
アニメ」かと思ったですが・・・
・意外としっかりした青春群像劇の予感?!
ところが2話になって、美津未の周りの人間模様が急にきな臭くなってきました。
OP映像を見た感じでは、美津未の他には聡介をはじめ6人位が物語の中心になりそ
うですが、今回気になった人物をピックアップ。
●江頭ミカ
実は1話で気になっていたのですが、後ろの席で美津未が話かけても無視だったの
に、美津未が聡介とIDを交換した途端、急にすり寄ってきたんだよな。
やはりあれは伏線だったようで、2話では露骨に聡介狙いで、聡介と妙に親しい美
津未が気に入らないらしく、妨害工作や美津未をダシに聡介に近づこうしたりと、
嫌なキャラが目に付く。(当初は「誰も傷つかない優しい世界」をイメージしてた
だけに個人的には意外な存在)
●村重結月
クールビューティ系で近寄りがたい雰囲気があるが、純朴な美津未のことは放って
おけないのか、ミカのことなどフォローはしていた。根はいい子っぽい。
ただ他の人とはまだ壁がありそうで・・・
●志摩聡介
草食系イケメン男子で人当りはよい。初っ端からいろいろやらかしている美津未に
自分にはない(あるいは失った)何かを感じているようで、美津未には好意的。
でも触れられたくない過去がある描写がラストになされて・・・
各キャラとも何かしら心に葛藤を抱えているような感じで、これらのキャラ達が純朴
で真っすぐな美津未と関わることで、お互いが成長していく「青春群像劇」っぽい物
語になっていきそうな予感?!
(個人的には「特殊設定と熱量を抜いた『ReLIFE』」的なものをイメージ?!)
個人的には2話で評価が一転、俄然面白くなってきたという印象ですね。
正直今の段階ではなんとも言えないですが、ミカのようなキャラだったり、聡介が最後
に見せた厳しい態度だったり、単に「緩い」とか「爽やか」だけでは終わらない感じで
すね。意外と厳しい「インコース攻め」とかもあるかも。
これは来週も楽しみです。{/netabare}
・第3話:作品の輪郭が見えてきたかな
{netabare}・「ReLIFE」とは少し異なる青春群像劇
やはり本作は、美津未と関わることで、お互いが成長していく「青春群像劇」とい
うのが基本路線のように思いました。ただ前回
>「特殊設定と熱量を抜いた『ReLIFE』」的ものをイメージ?!
と書きましたが、少しアプローチは異なるようですね。
・ReLIFE:主人公たちが状況改善のために動いたりして、直接的にぶつかり合って
お互いを理解し合いながら、成長していく。
・本作:美津未の純朴で真っすぐな部分に触れ、自分の心のわだかまり等に気づき
内面と向き合いながら、第一歩を踏み出していく。
(美津未がわかりやすい形で動くわけではない?!)
まあ当然、全くぶつかり合いもなく全てが丸く収まるとか、そんなご都合主義の人
間関係だけではないでしょうが、両作のキャラの魅力からすると、やはり方向性等
は異なるんだろうなっと。
・今回も気になった人物をピックアップ
●村重結月
>ただ他の人とはまだ壁がありそうで・・・
意外にもグループ内で上手くやっており、その辺りの空気を読んだコミュはきちん
取れる模様。ただ自分のようなタイプを嫌う一定層がいることも理解している感じ
で、やはり心に影がありそう。
●久留米誠
今回の新キャラ。自分に陰キャという強い思い込みがあるようで、陽キャに対しコ
ンプレックスを抱いている模様(結月や聡介は苦手なタイプ)。ただそういう自分
を変えたいという思いも持っているようで・・・
●江頭ミカ
美津未や誠に対し「引き立て役」と優越感に浸ったり、結月に「劣等感」を抱いた
りと常に他人との比較に苛まれていたり、計算高さ等が垣間見れる。やはり作中で
は、今のところ嫌なキャラ描写が目に付く。
しかし彼女のもつ毒が、この作品の「緩さ」を上手く引き締めている感がある。
終盤には、美津未に影響された誠が結月に「歩み寄りたい」という意思を表示、結月
もそれに応える様が描写され、今後どういう関係になっていくのか楽しみですね。
こうなるとやはり気になるのがミカ。一癖あるキャラだけに、美津未とどう近づいて
いくのかが、今後の見どころになりそうですね。
まだ3話ですが、予想以上に人物描写がしっかりしており、更に作品に対する好感度が
上がりましたね。{/netabare}
・第4話:美津未はアインズ様?! なんか「オバロ」の”お約束”を観ている感覚
{netabare}・前回から少し気になっていたんだが、
・久留米誠
・美津未:塩味とキャラメル味のポップコーンをほおばる。
→ 食わず嫌いで人の1面しか見ていない自分に気づく。多様性を認めることの
大切さを理解する。
・高嶺先輩(生徒会のストイックなキャラ)
・美津未:バスの時間を気にせずマイペースな振る舞い
→ スケジュールに追われ周りを見ていなかったことに気づく。もっと心に余裕
を持つことの大切さを理解する。
なんかこの構図って「オバロ」の”お約束”
・アインズ:その場しのぎ等特に深い意味のない言動
・側近たち:「さすが、アインズ様。これにはこういう狙いがあるのですね!」
・アインズ:(えっそうなの?!)
を見ているような感覚なのは私だけ?!
よくいえば「美津未の飾らない自然体の振る舞いが、周りに好影響を与える」ってこと
なんだけど、やってることがポップコーンを食べるとか、猫を拾ってくるとか、ホント
くだらないことなんだよなあwww。むしろそこから学びを得る周りのキャラの方が、
「お前らどんだけ優秀やねん!」って感じなんだがw
・高嶺先輩との絡みは、美津未の「先輩への一片の曇りのない尊敬の念」が彼女らしくて
とても微笑ましく、また「正反対のキャラを組み合せることで起こる笑い」は王道なが
らも丁寧に描いていたので楽しませてもらいました。
正直思っていたものと違ってきたので「??」ってところはありますが、作品としては微
笑ましく観れているので、今後の展開に注目ですね。{/netabare}
・第5話:ようやく王道展開、ミカ目線から美津未の人間性を語る演出は〇
{netabare}・>やはり気になるのがミカ。一癖あるキャラだけに、美津未とどう近づいていくのか
懸案だった「美津未×ミカ」回きましたね。
・美津未の方からミカにバレーボールの指導をお願い
→ ミカ「どうして村重さんじゃなく、私に頼んだの?」
美津未「今まで嘘はいってないし、江頭さんの方が忌憚ない意見をいってくれそう。」
だから、これが本来のあるべき姿でしょ。前回までの
・美津未:ポップコーンをほおばる →誠「私変わらなきゃ!」
・美津未:猫を拾ってくる →高嶺先輩「私変わらなきゃ!」
って、一体何なんだよwww
それと最後の「人格的にはそんなに褒めてないよ」はオチとして秀逸で、美津未の意外
な一面も見れて面白かったなとw
・今回ミカのモノローグ等が多かったですが
「私が嫌な人の名前を2つ覚える間に、彼女は親切にしてくれた人の名を1つ覚えるのだろう」
「メンタル強!結局あの選択ができるんだから羨ましいよ。」
「志摩君にないものは、ああいう子が持ってたりっするのかなって。」
ミカ目線から美津未の人間性を語る演出はかなりよかったですね。
・ミカは「浮かないように周りに合わせていた自分」にコンプレックスがあったようで、
それとは正反対の「素のままで周りに受け入れてもらえる」美津未に嫉妬や嫌悪感の
ようなものを抱いていたようです。
今後2人の距離がどこまで縮まっていくのかに注目ですね。
・あと「美津未×聡介」も流されるままに聡介の善意に頼っていた今の関係を見つめ直す
描写もあり、こちらも美津未の今後の動向が気になりますね。
正直3.4話の「アインズ様」展開は「??」な感じだったのですが、今回は「美津未×ミカ」
「美津未×聡介」で正統な青春像群像劇っぽい感じはよかったかなっと。{/netabare}
・第6-7話:第1部(?)終了、新たなる展開の中盤へ
{netabare}5話で「美津未×ミカ」を描いたことで、美津未との関わりが不透明だったキャラが一旦
整理され、6話からは中盤に入ったのかなって印象ですね。
やはり「ReLIFE」のような「熱さ」ではなく、日常系のような緩さやほっこり感もあるが、
それでいて、この作品らしくしっかりとこの年頃の「葛藤」や「成長」を描いていくって
感じの青春群像劇なのかなっと。
●×聡介
・美津未は「恋愛ビギナー?」らしく、聡介への気持ちが「恋なのか別のものなのか」
混乱している模様。でも少なくても友達の一人として大切だと認識しているのは確か。
一方の聡介も、「美津未は今までの女友達とは違う特別な存在」と認識しているが、
それは「恋愛感情」かは不明です。
・あえていうなら「名前のない感情」みたいな?!
でもそれがこの作品らくしていいのかなっと。最近の学園モノは「恋愛至上主義」的
な作品ばかりな感じなので、こういう「恋か友情か曖昧ながらも、まずは『お互いに
大切な存在』として、その気持ちに素直に従う」という関係性はある意味心地よさを
感じますね。無理に恋愛を前面に押し出さず、「青春の1コマ」として自然体で扱う。
そんな感じが、この作品にはちょうどいいのかなっと。
●×ミカ、×結月
・ミカは前回のモノローグで、美津未に対するわがたまりは大分氷解したように感じま
した。ただ作中では、
・皆と打ち解けて仲良くしているようで、「夏休みの女子会予定」に自分も入っている
ことに戸惑い(?)を見せる。
・6話で「聡介×美津未」を応援する描写をしながら、7話で2人で動物園に行く話を
聞いて面白くないような描写もある。
まだ複雑な心模様を見せています。ある意味ミカのキャラをよく表しているといえば、
そのようにも感じられるところですね。
美津未の相談に(いい意味で)少し毒を含んだアドバイスを返すなど、この「優しい
世界」の中では少し異質なところが、個人的には嫌いではないですね。
・一方結月は始めから美津未に好意的だった分、ほとんど掘り下げされていないんです
よね。(彼女だけが美津未に関するモノローグがない)
でも前述した通り、「自分に一定数のアンチが存在する」ことを理解しているフシが
あるので、今後その辺りからの掘り下げがあるかもしれません。
●×生徒会
・美津未は生徒会・書記に任命されたようで、活動も本格化した模様。
生徒会といえば高嶺先輩ですが、生徒会長選挙で敗れたことにショックを受けている
感じ( 現在副会長)。
ただそこから彼女なりに立ち直り、(先輩への一片の曇りのない尊敬の念の)美津未
の態度は相変わらずで、結構いいコンビですね。
・一方生徒会長の座に就いたのが、風上先輩。
・イケメンで陽キャなので、他生徒からの人気が高い。
・生徒会長になったのは「点数稼ぎ」と友達には話してた。(なので本心は不明)
今後の生徒会活動の中でその辺りの掘り下げがあるのか、尺の都合でほぼ今回だけの
キャラなのか。正直個人的には、どう受け止めたらいいのかわからんキャラですねw
7話のラストで、聡介の知り合いのモデル梨々華が登場したり(何か一波乱あるのか?)、
物語は夏休みに入るのでプライベートでの友達とのイベントや(石川への)帰省も予定し
ているようで、今後の展開が楽しみな半面、(この辺でどの位尺を使うかによりますが)
上記で中盤といいましたが、意外とキツキツな状況かもと少し気になるところですね。
(「ReLIFE」は夏休みENDでしたが、夏休みENDにするにはちとエピソードが足りない
感じがするので、2学期入りするのかなあ?そうなると尺がどうなのかと・・・){/netabare}
・第8-9話:予想に反し、あっという間に夏休み終わったな
{netabare}>そうなると尺がどうなのかと・・・
前回尺が心配と書いたのだが
(8話)
・動物園
・女子会
・聡介×梨々華
(9話)
・石川への帰省
と一気にイベントを消化したので、いい感じの尺配分になったという印象ですね。
●美津未×聡介
2人で動物園ですが、行く前はラブコメ展開を匂わせながらも、いざ始まってみるとな
んか恋愛より友達モードって感じでしたね。まあそこが本作の良さでもあるのですが。
・途中で帰ることに申し訳なさを感じる美津未
→ 聡介「またくればいいじゃん」
・帰り際に聡介の弟のことで、複雑な家庭環境を思わせる描写(お土産を渡しづらい)
→ 美津未「志摩君からもらうから嬉しんだよ!」
今は友達として、お互いを思いやる関係が心地いい感じですね。
●ナオちゃん(美津未の叔父(?)で東京での保護者的存在)×ミカ
動物園尾行や女子会等、ミカは自分の感情が上手くコントロール出来ていない行動が目
につきましたが、ナオちゃんが大人の目線からいろいろとアドバイスするという新しい
名コンビが誕生した感じですね。
たしかにナオちゃんのアドバイスは、美津未らには出来ない内容ですし、ここでナオち
ゃんが美津未以外のキャラと絡むのは、物語の幅を広げる上でもいい展開だと思います。
今後も「ナオちゃん×ミカ」の絡みがあると面白いかな。まあ直接会えなくても、スマ
ホでやりとりなんかでもいいですし。
●×結月、×誠
女子会でついに結月の掘り下げきましたね。でも意外とあっさり終わった印象。やはり
その容姿等から恋愛のイザコザに巻き込まれる等があり、中学では空気を読んでばかり
だったようで、その反省から高校では肩に力が入り、少し近づきにくい雰囲気はそれに
起因していたようです。なので今の友達関係が心地いいと。
それにしても誠は、マイペースで意外と強心臓だな。女子3人がおしゃれの話をしてても
、興味なしで会話に入る素振りすらなかったしな。一番この友達関係を謳歌してるのは
意外とか彼女かもw
(それにここ2話は「僕ヤバ・山田」ばりに、やたらお菓子を食ってた印象w)
●聡介×梨々華
子役の頃から付き合いがあり、その頃梨々華が大きく炎上する事件が起こったのだが、
その原因を作ったのが聡介であると、梨々華はずっと根に持っており、聡介もどこか負
い目を感じている描写がみられます。
この辺りも今期のうちに何か好転する流れになるのでしょうか。
●×帰省・2学期
帰るとやっぱ方言が出るようですね。家族に会って、文乃をはじめ中学の同級生に会っ
てと思ったら、半分で夏休みは終わり、早くも2学期開始ですか。でも視聴して納得。
2学期は頭から文化祭一色。そして美津未のクラスは演劇に決まり、戸惑う聡介・・・
この引きに合わせて構成した感じですね。
ということで、残りで聡介の「過去との決別」的なものを描いて、綺麗に1クールで纏
まりそうな感じですね。
美津未の純朴で真っすぐな振る舞いが「聡介×梨々華」にどんな形で影響していくのか。
最後にいつまでもウジウジしてる都会っ子どもに「石川県産・天然モノ」(本人は自称
シティガールだがw)の眩しさをバシッとかましてやってもらいたいものです。
(2023/6/2追記)
個人的には、「聡介×梨々華」は夏休み中に決着するのかな、予想してたので・・・
でもたしかに、文化祭の演劇に絡め、1期ラストの見せ場の構成の方がずっと面白いですね。
なるほど、これはやられました。(まだ確定じゃないけどねw)
これでラストが一気に楽しみになりましたね。{/netabare}
・第10-11話:文化祭という舞台装置の中で、それぞれの心理を巧みに描写
{netabare}文化祭準備〜当日ということで
●美津未×聡介
・文化祭準備で空回る美津未をそっとフォローする聡介。彼は彼女に傷ついて欲しくな
いと願うのですが・・・
「私は多少ド派手に転ぶ人間だけど、その分起き上がるのもめちゃくちゃ得意」
そんな彼女を見て、「美津未ちゃんは美津未ちゃんだ」と思い直す聡介。
また聡介はモノローグで「君がいて高校生活がちょっと楽しくなった」と語っており、
やはり美津未は特別な存在のようです。
●誠×結月
・文化祭に来てくれた誠の友達を結月に紹介するも、友達は結月が苦手そう。以前自分
がそうだったことを思い出し、友達に必死に結月のことをフォローする誠。そして結
月にも友達のことをフォローして・・・
最近お菓子を食ってる印象しかなかった誠でしたが、半年で人間的に大きく成長した
様が伺えるいい演出でしたね。
●聡介×弟
・聡介の弟の迷子騒動。気丈に振舞っていた弟ですが、聡介の顔を見た途端張り詰めて
いたものが切れたように泣き出して・・・
聡介のもうひとつの問題「家庭環境」ですが、どうも再婚だったようで、自分の立ち
位置が分からず、塾や友達の家に逃げ場を求めていたようです。そして弟との距離間
も掴めずという感じでしたが、それは弟も同様だったようです。
山田曰く「兄弟だと分かるわー、『気遣いい』良くも悪くもw」
弟にとってはこの迷子のことだけでなく、今まで溜まっていたものを全て吐き出した
という面があるのかも。
本音を見せた弟との関係が一歩進みそうな、こちらもいい終わり方でした。
全体的に文化祭を上手く使いつつ、それそれの心理を巧みに描写していた印象ですね。
女子たちは美津未に影響を受け、好転していく描写が見られる中で、聡介だけが今だいろ
いろなものに囚われて変われずにいるという・・・
聡介は他の人に比べ、子供の頃からいろいろな体験をしすぎて(ある意味自分を守るため
に)良くも悪くも一足先に大人びてしまってる印象がありますね。
しかし、家庭の問題も好転の兆しが見えてきました。次は子役時代の過去との因縁ですが、
梨々華も現れ役者はそろいました。どういう展開をみせてくれるのか、また美津未がどう
関わることになるのか、来週も楽しみですね。
あと個人的にツボだったのは演劇部の兼近先輩ですかね。自ら「借金取りのチンピラ役」
で主演とか、高校生で何ちゅう脚本書いてんだよwwwしかも「後半の伏線回収が凄い」
(友人評)とかどんな話か気になるじゃねーかw(原作ではどうなってるんでしょうね){/netabare}
・第12話:皆が少しずつでも前を向いて歩き出せそうな、成長を感じさせるラスト
{netabare}●聡介×梨々華
・聡介は梨々華に対し
・破滅的なことはやりたくないが、前向きになることなら何でも協力する。
・今は学校が楽しい。
・梨々華「自分だけ幸せになりたいから、許して欲しいといっての?」
→ 肯定
という、過去との決別を宣言します。
・それに対し梨々華は、
・「好きにしろ、その代わり2度と顔を見せないで!」といいつつも
・本当は「聡介だけが悪いのではない」ということも分かっている。
今までは負の連鎖で、過去のしがらみから抜け出せずにいた2人ですが、聡介が第1歩を
踏み出したことで、聡介だけでなく、梨々華もいずれ前を向いて進めそうなそんなエピ
ソードでしたね。
●風上先輩×高嶺先輩
これまで自分のことを語ることがなかった風上先輩ですが、
・エリートの家系に生まれ、部活も2年までと決められていた
→ 怪我で退部することに
・でも高校生らしいことを何かしたいと思った
それで生徒会長に立候補したようで、またそれで高嶺先輩が生徒会長になれなかった
ことに多少の負い目を感じていたようです。(彼女の強い思いを知っていた模様)
彼もいろいろと思うところがあったようですね。
●美津未×聡介
聡介には「スマートで大人っぽい男の子」というイメージを持っていた美津未でしたが、
今日の聡介はなんだか子供もみたいで、それがちょっと嬉しく感じられて・・・
前回書きましたが、やはり聡介はどこか大人の仮面を被っていたようで、それを脱ぎ捨
てたことで、彼もようやく素顔が出せるようになったのでしょうか。
そのきっかけを作ったのは、他でもない美津未なのですが・・・
万事綺麗に解決したわけじゃないですが、それでも皆が少しずつでも前を向いて歩き出せ
そうな、成長を感じさせるラストだっとと思います。{/netabare}
(最 終)
上述の通り、衝撃のモブ顔(笑)から一転、意外としっかりと人物描写された青春群像劇
だったなと。
前半は女子たちの心に抱えた葛藤と美津未との交わりにより変化していく様を描きつつ、
終盤は美津未に何かを感じながらも、なかなか一歩が踏み出せない聡介のドラマを魅せて
いくという、1クールの構成もよかったと思います。
それに「恋愛至上主義」の作品が多い中で、そこを下手に堀り下げなかった点も〇。
個人的には青春群像劇というとやはり「ReLIFE」と比較してしまうのですが、本作を観て
「『ReLIFE』って意外と『理』で描かれた作品だったんだな」
と、改めて気づいた次第ですね。
逆にいうと、本作は結構「感性優先」で描かれているのかなっと。
そういう意味では、本作は原作者なりの「人物描写」が見どころだと言えるのかも。
ただ個人的な好みの問題で、観ているときはそれなりに面白かったが「後日見返したい」
と思えるレベルではなかったかなっと。
何というか、少し深みが足りていないという印象ですかね。
(あと、ちょっと「優しい世界」すぎたかなっと)